(2019年3月2日更新)

学芸大附属高校の3年連続大量辞退について

すでに朝日新聞、読売新聞、日経新聞、さらには教育情報誌で、東京学芸大学附属高校の入試の混乱が報じられています。週刊文春では、東京学芸大学附属高校の学校体制が「自己中」と一刀両断され、痛烈に批判されました。

大手マスメディアだけでは情報の限界があると思いますから、東京学芸大学附属高校で起きた出来事を書いていきたいと思います。東京学芸大学附属高校を受験校に選択するべきかについても、考えていきたいと思います。

この記事にアクセスしている人の大半の疑問はこれではないでしょうか。

「なぜ、東京学芸大学附属高校が、超不人気校になったの?」

首都圏外の先生からも質問がありました。

シンプルに、2つの答えを提示したいと思います。


「生徒の学力レベルが急激に下がり、大学合格実績が公立2番手校並みになると確定している学校に入りたいですか?」

「いじめの報道が全国放送され、盗撮事件が週刊文春で報じられ、イメージが低下した学校に入りたいですか?」


言い方は少々キツいですが、この二点に集約されると思います。

この問いに対して、7~8割の生徒は「入りたくないです」と答えました。だから、過半数の生徒は東京学芸大学附属高校に合格しても辞退しました。

でもでも、2割の生徒は「それでも入りたいです」と答えました。そういう生徒達は、学力的には公立トップ校に入れないレベルで、4年前だったら、東京学芸大学附属高校には入学できなかったでしょう。でも、今の東京学芸大学附属高校の難易度なら、低すぎて合格できてしまいます。神奈川県の希望ヶ丘高校とか、柏陽高校とか、川和高校とか、多摩高校とか。東京都なら、青山高校とか、両国高校とか。これらの学校と比べたら、「それでも入りたい」という生徒は確かにいるわけで、東京学芸大学附属高校のニーズが失せたわけではありませんよ

東京学芸大学附属高校の生き残り策が、見えてきたのではないですか

今後トップ校には敵わないけれども、地域の上位進学校(東大合格者数が2~3名ぐらいの)とは伍して戦えます。



一刀両断され、痛烈に批判されました。


大手マスメディアだけでは情報の限界があると思いますから、東京学芸大学附属高校で起きた出来事を書いていきたいと思います。東京学芸大学附属高校を受験校に選択するべきかについても、考えていきたいと思


本日だけで多くのアクセスがありました。東京学芸大学附属高校の繰り上げ合格日ですから、様々な方がご覧になっているのだと思います。責任重大です。

まず、皆さんが気になっていると思われる「繰り上げ合格があったのか?」についてですが・・・。

ありました。しかも、唖然とするほどの大量繰り上げです。


ウェブサイトで各塾の校舎ごとの数字も見たり、TwitterなどのSNSを総動員していますが2倍ぐらい合格数が増えそうです。つまり、やっぱり今年も、東京学芸大学附属高校、不人気でした。合格者のほとんどが他校への進学を選んだということにいなります。

これにより、確定したことが一つあります。東京学芸大学附属高校は、凋落が一気に進んだ世代が卒業し始める2年後から、大学合格実績で、横浜翠嵐や湘南に100%勝てなくなります。(大きな声ではいえませんが、東大を目指すような上位層はほとんどが、翠嵐や湘南、あるいは日比谷などを選んだということです。刺激しあえる層は、翠嵐や湘南、日比谷にみんな大移動。ゲルマン民族の大移動の如し。)


すでに、日比谷高校には勝てなくなったので(2019年の東大現役合格数は日比谷が10名以上差をつけ圧勝)、注目は横浜翠嵐と湘南との戦いだったわけです。

まあまあ、大学合格実績は、結局は個人の努力の帰結なので、それはおいておいたとしても、東京学芸大学附属高校としては、大失態です。だって、今年はイジメ問題も解決したから、みんな第一志望で入学してくれるよねーと思って、正規の合格人数をありえないくらい絞ったのです。

それが、蓋を開けてみれば、正規合格の最上位学力層は、辞退、辞退、辞退、辞退、辞退だったわけで、もう、学校の面目は丸潰れです。

しかも、この時期の繰り上げというのも時期として微妙です。

というのも、都立高校・公立高校は、合格をもらった後の辞退はNGです。

常識ですし、知らない受験生なんていないでしょうから、大丈夫だと思いますが、突然の転居など、本当にやむを得ない事情でしか、認められません。

ちなみに、もしも突然、公立高校を辞退したりしたら、公立中学校の先生、後輩たちにも、大きな迷惑がかかり、信用問題に発展します。一人の身勝手が、大勢に迷惑をかけてしまいます。当たり前ですが、公立高校は、合格をもらったら、イコール入学なのです。さらに、辞退した1人のために、定員を割ってしまい、2次募集になってしまったら、社会問題に発展してしまいます。

ありえないと思いますが、塾が実績欲しさに、公立を辞退しても良いなんて言い出すかもしれません。それは間違っていますから、気をつけてください。

さて、そうすると、横浜翠嵐、湘南、日比谷、西などに合格した生徒は、当然、東京学芸大学附属高校の繰り上げ合格がやってきても、辞退をしなければなりません。(高校や中学校側も、公立の合格をもらっていないか、確認するはずです)

そうすると、公立入試が終わった後なので、東京学芸大学附属高校が繰り上げ合格を出そうにも、なかなか入学できる層が見つからないのではないでしょうか・・・。

こういうところも、東京学芸大学附属高校の入試の不慣れさが影響しているように思えます。ほとんどの国私立高校は、辞退者を見込んで、予め多めに合格者を出したり、公立合格発表前に繰り上げ合格を出し、定員を確保します。

東京学芸大学附属高校は、昨年の事例から、今年も大量の合格辞退が予想できたにもかかわらず、どうしたことか、合格者数を極端にしぼり、そのせいで、本来入学したい層までも、入学できなくなってしまいました。掲示版を見ると

東京学芸大学附属高校が元々第一志望でしたが、不合格で、公立高校に合格をいただきました。本日、繰り上げ合格のお電話をいただきましたが、ルールにのっとり、辞退しました。

といった書き込みが複数ありました。東京学芸大学附属高校の第一志望の方ですから、この学校側の暴走によって、入学できなくなってしまいました。

来年度以降、学校側が今回の事態を真摯に受け止め、現実に即した入試にすることを、求めたいと思います。



最近更新をサボっていました…
急にアクセス数が20倍以上に増えて、何が起きたの と思ったら、

2019年度の学芸大学附属高校の入試に異変が起きた


とのことで、大混乱が起きている模様です。

忙しいので、またいつかまとめたいと思いますが







学芸大学附属高校で起きた異常事態のまとめ

まずは、時系列で一つ一つ説明したいと思います。



学芸大学附属高校でイジメ問題が外部にバレて問題化(2016年11月)
  ↓
入試で辞退者が増え入学者の学力が大幅に低下。史上初の定員割れ (2017年2月入試)
  ↓
学芸大学附属高校が定員割れ対策のために「繰り上げ合格制度」を新設
  ↓
合格者の大部分が辞退し、繰り上げ合格を連発。実質倍率が1倍台に転落。入学者の学力も前年よりさらに低下。史上最悪の入試世代に(2018年2月入試)
  ↓
学校が開き直る。「もうこれからは第一志望者しか認めない!第一志望以外は受けんな!」説明会でも第一志望者限定であることを連呼 でも受験生は前年同様に辞退する気満々
  ↓
念には念を入れて、わざわざHPで「入学辞退について」という文を発表。転居によるやむを得ない事情を除いて、辞退は認めないことを改めて主張
  ↓
2019年度入試実施。
学校側「今年は全員第一志望だから、入学辞退者は一人も出るはずなし!定員と同じだけの合格を出せばいいや。繰り上げ合格もほぼないよー」
生徒側「どの学校も第二志望の受験者がいるのは当たり前なのに、学芸大附属だけ第一志望しか受け入れないなんていうのはおかしすぎ。去年と同様に、第二志望で学芸大附属を受けるよ。合格しても、第一志望に受かったら辞退するよー」
  ↓
定員とほぼ同数しか合格者を出さず、異常な入試倍率に
結果、事情を知らない保護者や受験生などが被害者となってしまい大混乱



学芸大学附属高校の傲慢さ

何が問題かを考えてみます。

まず1つ目は、学校側のお役所的な傲慢な態度が問題です。

今年から、第一志望者しか認めません。

こんなことが許されるはずありません。どこの国私立高校でも、第一志望者もいれば、第二志望者や第三志望者もいる、当然です。

開成高校だって、早稲田だって慶應だって、辞退者がいることを前提に、合格者を多めに出していますよね?

公立高校は、国私立の発表が全て終わった後の発表なので、入試日程上では辞退がほぼ出ませんが、それであっても、「私立高校が第一志望で、公立高校が第二志望」というのは、無問題です。

それなのに、なぜ学芸大学附属高校だけが、第一志望者しか受けちゃいけないんですか? はっきりいいますが、受験関係者は、学校の傲慢なこの態度に呆れていますよ。

もしも、どうしても第一志望者しか認めたくないなら、簡単です。推薦入試を実施すれば良いんですよ。推薦入試は、第一志望限定で、辞退も認められていません。今の入試の潮流にも合っていますし。

結局は、学校が「第一志望しか認めない」と言うのは、学芸大学附属高校が、繰り上げ合格を出すのが面倒で、プライドが許さないからでしょう。お役所にも程がありますよ。呆れます。

ちなみに、誤解があるといけないので書いておきます。学芸大学附属高校は「第一志望者に来てほしいです」なんて弱い表現では言っておりません。「第一志望者しか受けないでください。」とハッキリ主張しています。

こんなこと、許されて良いはずがありません。



繰り上げ合格を出したら、学校方針を自ら否定することに

さて、次に、2019年度入試の学芸大学附属高校が、繰り上げ合格を出すのかについて、考察したいと思います。

ご存知のように、学芸大学附属高校は、昨年度より繰り上げ合格制度を新設しています。昨年度は、この制度によって、前代未聞の大量辞退者を招き、学校のレベルが大きく低下しました。

今年度ですが、学芸大学附属高校は、「第一志望者しか受けられない」という立場をとっている以上、「合格者は全員が入学するはずだ」と考えているはずです。

学校はわざわざ、ホームページ上で追加情報としてこんな文章を発表しています。

 特に入学手続き完了後のいわゆる「入学辞退」に関する質問が多く寄せられましたので、改めてご説明いたします。 要項 3 ページの「8. 入学手続き」に、「注意事項 ①入学料が納入された時点で、入学手続 きは完了となります。」とあります。従って、入学料納入後は、要項 4 ページの「9. 入学予定 者オリエンテーションおよび保護者説明会」の「注意事項④」にある「入学手続き完了後、保 護者の転勤にともなう転居等」のやむを得ない事情が生じた場合以外、他校の合格等の理由に よる入学辞退があることは、本校としては考えておりません

はい、この太字を見てください。学校としては、とにかく、第一志望者しかいないはずだから、他校に行きたいからという入学辞退があることは想定していません。そうでなければ、定員とほぼピッタリの合格者数しか出さないはずがありませんから。


しかし、前述の通り、受験生の認識と著しい乖離があります。学芸大学附属高校の受験者の推定半数以上は、昨年同様に第二志望や第三志望の生徒です。学芸大学附属高校の合格者の半数程度は、辞退するものと思われます。


→ 繰り上げ合格を出した場合

定員を埋めるために、大量の繰り上げ合格を出してしまうと、まず、学校のプライドがズタズタに打ち砕かれてしまいます。学芸大学附属高校自身が主張していた「本校は今年から第一志望者しか認めない」という方針を、自ら完全否定することになります。さらに、繰り上げ合格は3月1日以降ですから、すでにほとんどの中3生は、入学校を確定させています。今更、こんな時期に繰り上げが来ても、繰り上げ合格を辞退する場合がほとんどでしょう。

そうすると、繰り上げ合格連絡→辞退→繰り上げ合格連絡→辞退→繰り上げ合格連絡→辞退……という、最悪の負の連鎖が繰り返されます。

定員が満たたされても、入学者の質は……もはや(禁句)。


→ 繰り上げ合格を出さなかった場合

学校が信念を貫いて、繰り上げ合格を出さなかった場合を考えてみます。そうすると「大幅な定員割れ世代」が誕生することになります。クラス運営、学校行事、部活動など、ありとあらゆることに支障が生じます。マスコミなどからも、定員割れ世代というレッテルが貼られてしまいます。入学者からすると、あまりうれしくないかもしれません。(その分、少人数制になるかもしれませんが

一方で、学校が最初から主張してきた「第一志望者しか認めない」という考えを貫いたということで、校長先生や教頭先生のプライドは保たれると思います。


私は、繰り上げ合格は出さないんじゃないかと(だって、繰り上げ合格を出してしまったら、本当に、この1年繰り返してきた「第一志望限定」はなんだったの?ってなる)思っています。どうなるかは分かりません。判明してから、お話できればと思います。



進学塾にも、この事態に責任はないのか

ところで、進路指導を握っている進学塾には、この大混乱の責任はないのでしょうかねえ。

ちゃんとこうなる事態を予測して進路指導をしていたのでしょうか。

私には分かりませんが、どなたか、ご存知だったら、教えてくださいね。